ASMのきもち

DBとAnsibleが気になって仕方ない人のブログ

自分探しの旅に出る

f:id:tomomo1015:20200323115237j:plain


注:この記事はポエム記事です!読んでいただける場合は、斜め読みでお願いします。


転職をする、と決めた理由は沢山あります。
OSSのコントリビューターを目指したい、SIer以外の仕事がしたい…理由は沢山あります。
前向きなこと、後ろ向きなこと。もちろんそれらを自分で自分に問いかけ、そして言語化し、面接の際はそれを伝えました。その言葉に、何ら嘘はありません。
ではここで何を言いたいのか?と言うと…実は一番最初に転職をすることに決めた、その理由を書いておこうと思います。
それはあまりにも抽象的で、でもどこかに書いておかなければいずれ忘れてしまうものだと思うので、ここに書き残して置きます。


それは「ちっぽけな自分に気付いたから」なんです。


長年一つの技術、商圏を担当していた私は、気付けば複数人を取り纏めるようなポジションにいました。
自分の発言力は日に日に増し、私が「こうしたい」と言った内容は、気付けば組織や会社の決定となり、メーカーや開発ベンダを動かし…最終的には、顧客の判断基準にまで達しました。
すべてとはいかなくても、大枠は私の思うがまま。遠い未来のロードマップを作り、そこに達するまでの道筋を示せば、多くの人たちがそれに向かって進んでいく。
何の自慢話をしているんだ、と思う方もいらっしゃるでしょう。私も少し前までは、これは自分の今までの功績と実績が成したのだと、どこかでふんぞり返っていました。

そんな中、一つの本を読みました。その中に書いてあったある言葉に、頭が真っ白になりました。


「所属会社」という肩書きが無い貴方に、何ができるかを考えてみなさい。


「tomo」という個人に、一体何ができるのだろう?
今まで私が積み上げてきた実績は確かに自分の実績があるだろうけど、そこに所属会社や顧客会社のネームバリューに頼った事が、多々ある。
それに当たり前だけど、今まで築いてきた実績は上司やメンバーに支えてもらって出来たことばかりで、私は助けてもらっていただけだ。
10年以上同じ会社にいるからこそある、過去から積み上げてきた栄光に縋ってる。


勘違いをしていた。
私が出来ると思っていたことは、誰かの助けがある前提であって、私個人の力なんて本当にちっぽけだ。


そう思ったとき、何か、足下から崩れていくような気がしました。
それからはがむしゃらに勉強会に参加したり、社外の人とお話をしたり…私って何が出来るのか、何がしたいのか、どうありたいのかを考え始めました。
そうして沢山の人と出会って、自分に出来ることを、少しずつ模索していくようになりました。

DBをほんの少し知ってて
Ansibleとか自動化がちょっと知ってて
新しい技術に当たって砕けて玉砕すること

そんな自分をほんの少し知って、そしてありがたいことに内示をいただけました。
しかしこれだけしか出来ない自分に、本当情けないなと落ち込んでいたのも、正直ありました。
10年以上やってこれか、情けないなー。
そう思いながら、私は退職の挨拶をし始めることにしました。





役職者の方に挨拶にいくと、こう言われました。


こんなに信頼してもらえていたなんて、知らなかったんです。


別の役職の方に挨拶にいきました。

「おまえに昔にやったあの調整とか、この調整とか…あんな風に、周りを巻き込んで動かす力。あれは…」

そんなこと自分が出来たの、知りませんでした。そういえば問題勃発するとざっくり切り分けして有識者に「HELP!!!」って言うのは、よくやってたかも。


チームメンバーに言いました。


それはみんなの助けがあってこそ、出来たんだよ。それに新しいことにチャレンジしなきゃ、私も楽しくないもの。皆が楽しいと思ってくれなきゃ、私も楽しくないよ。


開発ベンダさんに言いました。

「以前災害に遭った際、貴方が仕事より弊社のメンバーのことを最初に聞かれ、納期をすべて遅らせようと言ってくださったこと…」

そんな前のこと、覚えていてくださっていたの?納期遅らせるなんて、当たり前じゃないですか。開発ベンダさんを私は何より尊重する。その位の調整とスケジュール変更なんて、朝飯前ですよ。





言われたら当たり前のことなんですか。
自分が何が出来るのかなんて、周りが一番知ってたんです。
…若干過剰評価なので、そこは受け取った評価については、半分にして受け取らせて頂きましたが。


でもそれ以上に、こんなに優しい人たちと一緒に仕事をしていたんだと言うことを、改めて知りました。
うん、だから私が今まで積み上げた実績は周りに助けてもらって出来たことで…でも、それだけじゃなくて、ほんの少しは、自分の力もあった、と思っていいよね?



自分なんて、何も出来ないんだと思ってました。
でもどうも、何も出来ない訳じゃなさそうです。
でもまだもっと、出来ることがあるかもしれない。
出来ると思ったものが、もっと出来るようになるかもしれない。



だから、またね。
またどこかで、会おうね。

自分探しの旅に、行ってきます!!!